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 いよいよ本格的な夏となってきました!!
汗をたくさんかくとお酒が美味しく感じますね。美味しい物を食べながらのお酒もまた楽しいかと思います。そんな時期に痛風となる方が多いので気を付けましょう。
最近ではなりにくいと言われた女性の痛風も増えています。

今回は痛風について対策等をお話したいと思います。

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 まず、痛風とは体の中に尿酸がたまり、それが結晶となって関節が激しく痛む病気です。大の大人でも泣き出す痛みと言われています。
尿酸はプリン体を原料にできる物質で、本来は老廃物として尿や汗から対外に排出されます。しかし、排泄がうまくいかなかったり尿酸が過剰に生成されると体内に蓄積し、高尿酸血症となります(尿酸値が7.0㎎/dl以上)。この状態が長時間続くと痛風や尿路結石などの激痛を伴う病気になりやすくなります。
 今の時期は汗の量で多く体内の水分が失われ、尿量が減ることでうまく尿酸を排泄出来なくなります。この状態でお酒を飲んだりするとさらに体内の尿酸が増えて痛風発作の危険が高くなります。そのため夏は注意が必要です。
 痛風は患者のほとんどが男性で、女性は更年期前まではエストロゲンなどの女性ホルモンが尿酸の発生を抑え、体外へ排泄する働きがあるため、なりにくいと考えられていました。ところが、最近になって女性で痛風を発症する人が増えているという報告があります。その理由は食生活の欧米化、肥満、アルコール摂取量の増加、運動不足、ストレスなどが原因です。女性の社会進出が増えて、病気の男女差も少なくなってきているようです。

≪尿酸が体に溜まらないようするためのポイント?≫   ビール

□お水やお茶などの水分をこまめに摂る。1日2Lを目標に。
 一度に大量に摂るのではなく、1回あたり200ml程度をこまめに摂取して尿酸の排泄を助け
 ましょう。ジュースやスポーツドリンクは体内でのエネルギー代謝が活発になり、
 プリン体が大量に作られてしまいます。

□適度な運動をしましょう
 尿酸をコントロールするためにも、有酸素運動がお勧めです(ウォーキングやゆったりと
 した水泳など)。実は息が切れるような激しい運動は逆に尿酸の生成を促進してしまいま
 す。また同時に疲労物質である乳酸も増え、この事で尿酸の排泄が抑制され尿酸値が高く
 なってしまうのです。そのため適度な運動がポイントとなってきます。

□アルコールは控えめに
 ビールはプリン体を多く含んでいるので飲んではいけないというイメージがあるかと思い
 ます。しかし、ビールに限らずアルコールを控える必要があります。アルコールが体内で
 分解されるときに尿酸が作られるほか、肝臓からの尿酸排泄を抑える働きがある為です。
 どうしても仕事上の付き合いで飲まなければならない場合は、尿酸値を上げない許容量で
 飲むようにしましょう。
 
 <尿酸値を上げない許容量>
 ビール:中ビン1本(500ml)、ワイン:200ml、ウィスキー:60ml、日本酒:180ml、
 焼酎お湯割り:200ml

□プリン体を多く含む食品を控える
 体内のプリン体の中で食事由来のプリン体は2~3割と言われています。
 しかし、過剰に摂取すると少なからず影響を与えますので、プリン体を多く含む食品を控
 えることは大切です。
 
 プリン体を多く含む食品:動物の内臓や肉、魚の干物、魚卵、ビールなど。

□アルカリ性食品を積極的に摂りましょう
 アルカリ性食品(野菜、海藻やきのこなど)は尿酸の排泄を助けてくれますので、
 意識して摂るようにしましょう。これらの食品は食物繊維やカリウムなども豊富なので、
 生活習慣病予防にも繋がります。

□メタボリックシンドロームの改善               metabolic_man[1]

 メタボリックシンドロームは内臓脂肪が蓄積されている状態にあります。
 内臓脂肪が蓄積されるとプリン体の代謝が過剰になり、
 老廃物である尿酸がたくさん作られるためです。
 しかし、改善するためにただ摂取エネルギーを減らせばいいわけではありません。
 不規則な食生活ではどんどん太りやすい体質となるため、可能な限り決まった回数・
 時間で摂取していきましょう。そしてバランスのとれた食生活が大切です。

それでは夏を上手に乗り切っていきましょう。

(文責:健康推進室)