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PCR検査を活かして使うために知っておきたいこと


新型コロナウイルス感染症の蔓延で、PCR検査を早く受けられるようにすべき、との声が多く聞かれます。みなが早く受けられるようになることはいいことなのでしょうか。
PCR検査はどのような特徴をもった検査法なのでしょう。細かい原理は省略してその診断能力という見方からお示しします。

PCR検査の感度(ウイルスに感染している人を感染していると診断する確率、100%が理想)は50%から高くて70%、特異度(ウイルスに感染していない人を感染していないと正しく診断する確率、100%が理想)は95%程度といわれています。
これは、10人の感染者を検査した場合、7人は正しく感染していると診断できますが、3人は陰性、すなわち感染していないと誤った判定をしてしまうことを意味します。

一方、感染していない人10人を検査した場合、9人は正しく感染していないと診断できますが、1人は感染していないにもかかわらず感染していると判断してしまうことになります。
検査法の持つ限界からこのような正しくない判定が出てしまうことはやむを得ない部分があります。

今回の新型コロナウイルスではこのような誤った判定がどのような影響を及ぼす可能性があるか、みてみましょう。
まず、感染しているのに陰性(感染していない)と判定された方々(偽陰性)。陰性ということで無罪放免と思って自宅待機を守っていただけないと、スプレッダーとして感染を広めてしまう危険があります。

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感染していないのに陽性(感染している)と判定された方々(偽陽性)。感染していないにもかかわらず、隔離、自宅待機。そして、家族その他の方々が濃厚接触者としての追跡、検査などを受けなければならないようになります。

これらの問題を最小限にするためには、検査を受ける方々の絞り込みが大変重要になります。
皆で冷静に対応し、医療崩壊を招くことのないよう努めていきましょう。